1.07.2015

日本の騒音は世界一ひどい

日本という国に耐えられない、と思うことがある。ひとつに騒音に対する寛容さ、というか鈍感さである。

ご近所さんがうるさい

現在進行形で今もそうなのだが、ぼくのアパートの隣の戸建てで、独居老人がDIYをしている。なにを作っているのか知らないが、カンカンカンカン、金槌で打ち付ける。金属研磨をするようなチュイイイインという甲高い音が聞こえることもある。

ぼくはだいたいそれに起こされる。かなりの音量で、外を出てみると、200mくらい離れたところでも聞こえる。静かな住宅街だからだろう。非常によく響いている。

日曜だけならまだわかる。しかし老人に休日の概念はない。ひどいときは朝から晩まで、ずーっとカンカンやっている。

カンカンカンカンカンカン……カンカンカン……カンカンカンカンカンカン
 ……チュイイイイイイイン……
(x∞)

これも八時くらいから始まるようになったのでまだマシだが、ぼくが連日警察を呼ばなければ朝の四時や五時から平気で始めていた。(市役所が無能だったので警察を呼ぶしかない。こういうときは110番が有効だ)

しかし、思うのはその周囲の住民である。

住宅街なので、老人宅の周囲にもぐるっと住宅が並んでいる。こいつらは、うるさいと思ったことはないのだろうか?いや、明らかにうるさい。叩き起こされる。音楽を聴こうとすれば、カンカンカンと邪魔してくる。本を読んでいても、それを邪魔される。耳栓をしても、ホワイトノイズをかけても、突き抜けてくる。(ぼくはこのアパートにいるときは常に耳栓かイヤホンをしている。おかげで外耳がただれている)

こいつらはバカなのか?なぜ辞めさせない?

田舎から出てきたぼくが、なぜしたくもない110番をして老人の暴挙を辞めさせなければならないのか。いったいなぜ近所住民はここまで寛容なのか。

ちなみに、向かいの家も異常である。ぼくが指摘するまでは、ぼくの窓の3m向かいに犬を飼わせ、ぼくが何かするたびにワンワン吠えさせた。たちの悪いことに、ほとんどしつけがなってない。夜中の一時までは吠え続ける。犯罪的だ。

本当に、犬を殺してやろうかと思ったが、動物に罪はないので、保健所に電話して「ぼくの部屋の窓のすぐ向かいに犬がいる。こんな異常な飼い方は今すぐ辞めさせてほしい」と伝えて移動させた。それはよいのだが、たまに向かいの家の主婦とすれ違うと、睨んでくることがある。

ぼくが悪者なのか!

この国はぼくの知らない文化やルールが支配していて、ぼくはそれを破っているイレギュラーなのかもしれない。それはおそらくどんなにうるさくしても構わないというルールで、他人の安眠を妨害してもいいし、他人の読書を妨害しても、それは「お互い様」なのである、ぼくが耳栓をしなければならず耳がかさぶただらけでも、うるさいときはカフェや学校に非難しなくてはならなくても、家にいるときに安心できず、血圧があがって妙な動悸がすることも、すべてぼくが悪いのである。きっとそうだ。

ずっと犬が大好きだったが、いまでは蹴りたくなるくらい嫌いになってしまった。将来は猫を飼いたい。猫は静かだからだ。少なくとも、一日中吠え続けることはない。


◆電車がうるさい

電車内とホームのアナウンスは、本当に、迷惑そのものであり、「電車がきますご注意ください黄色い線の内側におさがりください車内奥ほどにおつめくださいご乗車ありがとうございます○○線はお乗り換えください車両とホームの隙間があいていることがございます傘などの忘れ物が増えておりますお忘れ物のないようお気をつけください」などと延々アナウンスしている。大音量で。

海外に行ったことがある人ならわかると思うが、電車がきた場合、ポーンという鐘がひとつ鳴るだけである。それすらないことも多々ある。海外の方がよほどワビサビの世界である。

ぼくは電車アナウンスには3つの意味があると思っている。ひとつに、車掌の自己満である。車内全体に声を響かせることは、たいへんな優越感を呼ぶ。

校長先生のお話が長いのは、彼が話好きなわけでも、また話すべき内容が多いわけでも決してない。ただそれが快感だからである。その瞬間かれは神なのである。車掌のアナウンスは歌うような「鼻についた」しゃべり方だが、まさにナルシシズムの表れであり、いわば自慰行為だ。

もうひとつは、確かに効果があるのだと思われる。つまり、100回も1000回も聞かされると、そのとおりに動いてしまうという人間の心理がある。これはテレビCMのしつこい繰り返しを見ていればわかるだろう。

毎日聞かされる電車通勤のひとは、車内放送をどう思っているのだろうか。「もはやうるさく感じない」というのが本当ではないか。

そのように無警戒にメッセージに接するときが、いちばん危ないのであって、無意識でコントロールされる人間の一丁上がりというわけである。経営者や政治家などの支配者層は特別な事情がない限り電車に乗らないが、こういうマインドコントロールを避けているのである。


Brainwashing now

最後は単なる責任逃れだ。アナウンスしないから電車に轢かれました、というひとが1000万人に1人いるかもしれない。ぼくらがアナウンスを我慢するおかげで、彼らの命は救われるのだ。

テレビがうるさい

テレビでは口角に泡を飛ばしてぎゃーぎゃー喚いている芸能人だらけで、くだらないSE、BGMで埋め尽くされる。音量を下げればよいのだが、そうすると情報が入ってこないし、そもそも視覚的にもギラギラしているので無音でもうるさいという現象が起きている。

ぼくはもう二年以上テレビを見ていないのだが、Youtubeで海外の番組を観ると、たいへんほっとする。ほっとするというのは、テレビという媒体が健全であることは可能であり、日本のメディアがただ異常なだけだったのだ、と気づくことができるからである。

◆おわりに

商店街や町内放送なども挙げたかったが、ここら辺で辞めておく。日本の騒音はおそらく、世界一ひどいのではないかと思う。少なくともぼくが旅行した国では、日本以上にうるさい国はない。

日本は不名誉な世界一が多い。コンビニで売られているエロ本の数は世界一だろう。ギャンブル依存症も世界一だ。サービス残業も世界一。電車の混雑度、世界一。(そういえばパチンコ店はまさに騒音ボックスだが、その中で不動で座っている姿は実によく日本人の性格を表している)

こうした日本の異常性を考えると、日本の騒音と戦うことをあきらめて、国外に出ていくしかないものと思われる。

ブログや書籍でささやかにレジスタンス活動をしているものもいるが、結局すべての人間の価値観を変えていかなければならないので、ペリーの黒船級の衝撃を日本国民に与えないと無理なのではないか、とぼくは思っている。


黒船襲来 - 20XX


2 件のコメント:

  1. はじめまして、ディーガン(Deegan)と申します。このメールを突然送ったご無礼をお許しください。
     私は「静かな街を考える会」という小さな市民グループの代表です。総会員数は57名ですが、私ともう一人を除けばみんなが日本人です。
    このグループは日本の街に氾濫している拡声器音を少しでも減らそうと活動しています。なかなか大きなことができませんが、会の存在そのものが大きな心の支えとなっている人もいるようです。私もこの会を見つけたお陰で(かろうじて)日本に永住する決意が出来たほどです。
     主な活動はスピーカー騒音を発生している側に苦情を寄せたり、時によってはインタビューや対談を行ったりしています。そしてそれらの記録を年に一回発行している機関誌AMENITYに掲載しています。このAMENITYは主に会員や関心のある方、または音を出している側(鉄道会社、選挙管理委員会、学校など)にも発送しています。
     今は次号のAMENITY34号を作るためのネタ集めをしている最中ですが、文章の提供者を確保するのにいつも苦労しています。今回はkurosaki様の「日本の騒音は世界一ひどい」1.07.2015)をたまたま見つけましたが、全く同感です。
     そこで、お願いがあります。この文章をAMENITY34号用に転載させていただけないでしょうか。ご住所を教えていただければAMENITYのバックナンバーを差し上げますのでご安心できます。もしそれが難しければ、前号(33号)の一つの記事をPDFファイルとしてメールしてもいいのです。
     何分、よろしくお願いします。

    C.J.ディーガン
    静かな街を考える会

    東京都青梅市梅郷5-1033-2
    TEL: 0428-76-2264
    FAX: 0428-76-2265

    追伸:ご参考のために会のホームページのURLは次の通りです。
    http://sky.geocities.jp/bunka_so_on/

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  2. C.J.ディーガン2016/03/17 20:48

    3月15日に初めてメールを差し上げたディーガンです。後で「匿名」になっているのに気付きましたので、念のため名前とメールアドレスをオープンにします。
    転載の許可、よろしくお願いします。

    ディーガン

    christopher_john_deegan@ybb.ne.jp

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