7.07.2015

韓国の富と、日本の富

韓国という国を考えると、ぼくらが思っている以上に、その存在は重要だと思う。

ぼくはネトウヨではないが、この国ははっきりと不幸な国であって、労働時間とか、自殺率のような不名誉な数値では、毎回トップになっている。昔であれば、自殺大国や、過労死大国は日本であったのだが、いつのまにか韓国が躍り出ている。

彼らもまた、日本と同様の悩みをかかえている。深刻な格差、賃金の安さ、政治の腐敗、官民癒着など。

ぼくはあまり人種の差異など感じない方で、外国旅行で韓国人に出くわしても、普通に接していた。あたりまえだが、顔かたちが似ているので、親近感すら沸いた。彼らは例外なく英語が達者なので、感心したものだ。良い意味でも悪い意味でも厚顔な中国人と比べて、韓国人からは反対に、独特の憂いや恥じらいを感じることが多く、そこが好きだった。

そうなので、韓国が不幸な国であることは不思議だった。

ただ、韓国の主要企業を考えると、これらの企業はほとんど外国資本であるらしく、彼らの労働のだいぶぶんは、外国に搾取されているようだった。調べてみると、どうやらIMFが絡んでいるようで、2000年初頭、韓国は、おろかなことに、IMFの要求に全面的に従ったらしい。

IMFは国際ヤクザのようなものであり、その実態は「ジャマイカ 楽園の真実」という2001年のドキュメンタリー映画で知ったのだが、国家救済の顔をして、日本や米国、ドイツのような「一流国」が、途上国から搾り取るようなシステムを作りだす機関である。

まあぼくは経済学なんててんで知らないけど、IMFがどうもキナ臭い組織であることは間違いないようだ。彼らの要求は、たとえば金融市場と資本市場を国際経済社会に無条件に解放させることだ。

経済的に破綻寸前の国が、市場を解放するとどうなるか?

資本力のある多国籍企業が、途上国に進出する。外国製の安いコーン、パンが、市場を埋め尽くす。人々は米国産の作物を食べ、米国の企業の労働者として働くようになる(多くの場合、劣悪な環境)。国内産業は壊滅し、自給率も下がる。やがて人々は、外国に対する政治的主権まで奪われる。

「貿易を自由化し、市場を開放しろ(そうすれば経済が活性化する)」というIMFの要求は、字面を見れば当然の要求のように思われる。しかしその結果は、国内産業の破壊、多国籍企業による人々の奴隷化である。IMFは実質的な植民地化に貢献していると言えるだろう。

話を戻すと、韓国はすでに植民地化が行われた国だ、と考えることができる。宗主国は、もはやIMFという、顔のない国である。

IMFの要求に対しては、いま、ギリシャが果敢に対抗しているらしい。日本のメディアは、「借りた金は返せ」と近視眼的に主張しているようだが、それもそのはずで、IMFに世界で二番目に出資している国は日本である。まあいつもの大本営発表ということだろう。

ともあれ最近恐ろしいと感じることは、日本の不幸が韓国の不幸と近似していることである。日本は豊かな国と教わって二十年以上生きてきたけれど、ぼくらも韓国と同様、外国資本に奪われるだけの人生なのかもしれない。

平均的な日本人の生活は、端的に言えば「信じられないほど労働時間が長くて、信じられないほど賃金が安い」ということに尽きるだろう。ぼくらの働いた成果はどこに行っているのだろうか?「働けど 働けど」というのが今の実態なのではないか。

米国は日本以上の格差社会だが、その富は目に見える形で存在する。日本では資産数億で金持ち扱いだが、米国の金持ちは、資産数百億というレベルがごろごろ存在する。このように、資本家と労働者の関係が明確ならば、まだ是正の余地がある。

しかし、日本では金持ちといってもたかが知れている。米国と同じように貧しい底辺層が大部分を占めているけど、米国と同じくらい富んでいるわけではない。(もっとも、皇室の内帑金のように陰で莫大な富を蓄えているのかもしれないが……)

韓国であれば、IMFが諸悪の根源だったといえるのだし、米国であれば、資本家(あるいは自由主義)が悪かったのだ、ということができる。しかし、いったい日本の不幸はどこから来ているのだろうか?

ぼくらの受け取るべき当然の利益、権利、富はどこに流れていっているのだろう?

単純に考えれば、米国なのだが……。まあ、そういうことを考えながら、今日も働こう。

0 件のコメント:

コメントを投稿