12.11.2015

4年目の雑記

私が初めてブログを書いてから、4年の月日が経っているようだ。その間、考えることは変わってきた。私の世の中を見る目も、変わっていった。

Vilislava Boyadjieva

何が正しいのか、何が真理なのかといった問題については、以前の方がよく理解していたと思う。今の私は、相対主義に落ち込んでいるから、世界になにかすがるべき真理などないし、人間は寄る辺のない、漠然とした不安のなかで生きるしかないのだ、という事実を知った。

これは真実らしいという意味で真理であるけど、真理を否定する真理ということで、矛盾的真理である。そうして、矛盾真理とは、やはりふつうの真理とは次元を異にする。

一年を振り返ってみれば、私のなかで割と大きな思考の変遷はあったけども、現実世界の私としては、やはり評価されることもなく、大学内では浮いていたし、職場でも浮いており、根本的にアウトサイダーであることに変わりない。

ただ、去年に比べれば社会に対する不安や恐怖感といったものはだいぶ薄れた。それは、私の脂肪がついてきたことと、私の貯金が増えてきたことによるだろう。生活レベルがだいぶ上がったので、私は世間並の幸福を得ている気がする。

十分な金を得て、そのうえで金銭的幸福を否定するというのが、私が金を得ようと思った当初の目標だったけれども、そう簡単に金の欲望には打ち勝てるものではない。しかし、中庸という意味であれば、現在くらいの収入があれば、これ以上は望むこともないと考えている。

金銭的な欲望から離れるということは、「金が増えればそれにこしたことはないけれど、金がなくても、特段困らない」と言ったところが正解のようで、それはセネカがストア派のくせに金を貯めこんでいるのをひとびとに批判されたときに反論したのと同じようなことである。

金銭的な幸福を頑なに退けようというのも、金銭的な幸福に溺れてしまうのも、どちらも金に支配されているのである。人が生きていくには、金は必要ではあるが、必要というだけのことだ。ようは、ある程度の収入があっても、「私は金には興味ない」と言うことはできるのである。

最近の精神の安定は、月曜から金曜まで、しっかりと働いているからでもあるだろう。私は、大学ではほとんど授業に出ていなかった。授業はつまらなく、苦痛でしかたがなかった。それに友人もほとんどいなかった。それで、音楽ばかりやっていたものだから、私は自分が何をしているのかわからなく、私がなぜそこに存在しているのかもわからなかった。

それが、仕事というものをしてみると、これはやはり、強固なイデオロギー的な世界であって、浮き草のようだった私が、濃密な人間関係のなかで、しっかり根を張るということができた。もっとも、私はさっき述べたように、職場で浮いているから、そこに埋没してしまうわけではないが。私の半身は世間的な仕事に従事しており、私の半身はどこか遠くの夢を見ているといった具合だ。

仕事を辞められるかがわからない。私はあと一年くらい、働くかもしれない。まとまった金はすでにできているし、いますぐ辞めてもいいのだろうが。貯めた金は、旅に使いたいし、また山奥の小屋を買い取って、静かに余生を過ごすために使いたいと思っている。

3 件のコメント:

  1. よくブログを拝読している者です。
    境遇は違えど同じ時期に社会人になったということもあり、生き方として共感する面が多々あります。

    とある節目ということでコメントさせていただきましたが、これからも静かに応援しております。

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  2. きっと、今、あなたの中で世界に対する認識に一定の整合性が保たれているのかも。そうしないと、僕たちは生きていけない。世界に対する整合性を保つために怒ったり、憎んだり、悲しんだりしてる。なにかを食い止めなくてはいけない、とか、なにかが起こらなくちゃならないとか―――そういった信念はやっぱり、僕たちが現在生きている生Lebemの整合性を保つ作用から現れてくる。いわば、僕たちの人生のなかで出会う出来事によって、信念は生じるのだと思う。僕はできるならば、よりみんなの人生を豊かにするような信念を持ちたいと思ってる。知的にではなく、ほんとうに心から満たされるような――。僕が経験する、日常のなかの嫌なこと、辛いことはきっと、このブログを見ている人々、顔を見たこともない、話したこともないみんなが日常で体験することと同一だろうと考えてる。意識しているか、いないかに関わらず、現代という同じ時代を生きる僕たちだから、根底ではみんな同じことを感じているんだと思う。ハリネズミのように互いに武装しあっているけど、あなたが目の前にいて、自由にこころをひらけたなら――。

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  3. どうも、初めまして
    ここで一つ、ブログを紹介します

    ・社会学玄論

    ニーチェなどの哲学に興味があるなら、このブログのことも気に入ると思います

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