11.14.2016

街コン★boogie

先日、街コンへ行ってきた。なんどか行こうと思ったのだが、そのたびにドタキャンしていた。その日は少し乗り気になったので、行くことにしたのである。禁欲を何か月も続けているから、異性を求める衝動がそうとう強いのだろう。

会場では緊張して、まともに茶を注げないくらいだったが、思ったより、私はモテた。周りを見ると……田舎だからしかたないのだろうが、さえない男ばかりだった。私のような男はまるで相手にされないのではないかと心配だったが、杞憂だった。当然といえば当然だが、異性に困っている人が集まるのである。女性との会話も、職場は女性が多いから同じように話すことができた。

それで、会場でいちばん魅力的に感じた子と、見事カップル成立ということになった。便宜上街コン会場から「カップル成立」として送り出されただけで、まだ付き合っているわけではないが、「交際を前提とする」微妙な関係にある。

その子をAとしよう。

Aは、不思議な魅力をもっている女だ。極めて冷静というのが第一印象である。いたって静かだが、口を開けばウィットに富んだジョークで笑わせてくれる。頭の回転が速いことが伺える。芯が強く、簡単にはなびかないようだ。私に対する態度は、まだ淡白だ。距離感をうかがっているように思える。初対面なのだから当たり前だが。しかしその距離感が、深追いしたくなる衝動を呼ぶ。

身長はやや低め、髪は黒のセミロング、すとんと落ちたストレート。目は少し垂れ目だが、大きくて魅力的である(私は彼女の眼がとても気に入った)。丸顔に小ぶりな鼻と、小さな口から大きめの前歯がのぞく。幼げな、日本人的な美形だ。肌の色は白く、やや猫背のせいかあまり覇気がない印象を受ける。全体の雰囲気は、きわめて陰性。すこし人を拒絶するようなところがある。しかし高慢であるというよりはかなり常識人のようで、ふるまいに自然な気品と、知性を感じる。私と話していても、物怖じしない。

ここまで書いて、Sとはまるで逆なのではないかと思った。

S……ギリシャ人を思わせる彫の深い顔立ち、顔は少し大きめ、目はきわめて大きい、鼻は筋が通っており、鼻翼はすこし横に広がっている。口は大きく、濃いめのグロスが塗られている。やや身長は高く、骨格ががっしりとしている。髪はパーマをかけた茶髪。化粧は濃いが、色気のある顔立ちをしている。おそらく気弱な男であれば圧倒されてしまうと思われる(私も最初は圧倒された)。頭の回転はずば抜けて速い。記憶力も相当なもので、とくに社会性の面で彼女以上に優れる人を私は知らない。老若男女、だれとでも仲良くなる。極めて陰気な男であっても、意志疎通をこなす。たいへん饒舌で、とてもよく笑う。しかし相手の不正にはしっかりと憤る(よく怒られた)。よほど無分別でもないかぎり、彼女のことを嫌う人はいないだろう。天真爛漫な、力強い女性。

Sにはだいぶlovesickにさせられたのだが、今考えてみると、Aのような人間の方が私には合っているのではないかと思われた。もちろんSは成熟した人間で、「完成した人格」が存在するのだと初めて実感した女性だった。例えば……
世の中には生まれつきこの上なく美しい、神の恵みをふんだんに授かった天性というものがあって、そうした天性がいつか悪しき方向に変わるなどということはおよそ思いもよらない。そういう天性の持ち主は、いつも安心して見ていられる。私は今でもアリのことは心配していない。今彼はどこにいるのだろうか?(「死の家の記録」)
ドストエフスキーの上の記述を読んだときに、Sのことが描かれている、と思ったし、今でも思っている(アリは男だが)。彼女の生きることの巧みさ、力強さ、自然さは、天性のものだと言えるだろう。

しかし、そうだからこそ、私は彼女と人生を共に歩めない、というような気がした。私とSは、うまくやっていけない。たびたび実感したことだが、私は彼女のルックスがあまり好きではなかった。骨格、顔立ちがあまり好きではなかった。不美人ではなかったし、Sを抱きたいと思う男はいくらでもいるように思われた。

ただ私の好みは、Aのような小柄な、線の細い女性であった。好みというか、なんというのだろう。骨格の相性というか……。自然さというか。あるカップルや夫婦を見て、相性のいい、悪いを第一印象で判別できる。それは大部分は、骨格によるのだと思う。私と、Sは、ずいぶんアンバランスだった……。主観的な好みだけではなく、客観的に判断しても。

長らくSとの離別が私を苦しめたけど、いまはすっきりとした気分だ。彼女との恋は終わった。いまの実感としては、Sとは友人として(永遠の)、今後も付き合っていきたいと考えている。なんといっても、彼女が私を絶望から救い出したようなものだから。

私はAと仲良くなれればよいと思っている。ミステリアスな女性……深みのある女性……そっけない感じ、つきはなした感じ……Sが犬なら、Aは猫である。

深い青。静けさ。海、月、夜闇、深い霧、森林のような女。うーん、恋心が芽生えてきたかもしれない。身動きがとれなくなるから、この田舎で恋人はつくらないつもりだったが。

街コンが終わったあとに、Aとふたりで夜の公園を散歩した。天気のいい日で、オリオン座がきれいに見えた。私が「オリオン座が見えるよ」というと、「どれ?」とAは聞いた。私は三連星とそれをかこむ四つの星がオリオン座だ、と言った。砂時計の形をしている、と。彼女は関心した様子で、「私、星座は望遠鏡を使わなければ見えないと思ってた」と言ったので、私は大笑いしてしまった。Aはちょっと抜けているのかもしれない。



このブログ以外に、出版用の原稿を書いている。どんな本になるだろうか?楽しみだ。

調子よく書いていたのだが、ふとした拍子にファイルを喪失。何時間かの苦労が消えた。いまはワードプロセッサーを真剣に選んでいる。自動バックアップよりも、クラウド連携の方が便利そうだ。

ウィンドウズ、良いソフトはたくさんあるのだがとにかくフォントが汚い。Evernoteで書こうと思ったが、どう設定しても文字が汚くなってしまう。こういうときはマックユーザーがうらやましくなる。

まあ出足でつまづいたが、とにかくスタートだけはしたわけで、長丁場だろうから、気ままに書いていこうと思っている。

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