7.17.2017

国家のかつあげに涙するおじさん

役場から手紙が来ていたのをずっと放っておいたのだが、今日開封してみた。

内容は、「30万円払え。今すぐ」というものだった。住民税というものらしい。


おっさんは泣きながらコンビニで支払った。30万円かあ……。こんな大金を払ったのは車以外では初めてかもしれない。

30万円とはタイの安い娼婦を100回買える金額であり、下世話だが「ジキジキ(ブンブン)100回分」という言葉がアタマに浮かんでしまった。

しかし多分私の30万円は、道路をぺろっと剥がして元に戻しておしまいなのだろう。それだったら市のモテない不幸な男性たちに娼婦をあてがいたい。できれば私の税金をそのようにつかって欲しい……。

どんなことであっても大金を使うというのは精神衛生上良いことのようだ。30万円払うことにはまったく納得できないが、ATMで一万円札を30枚出してコンビニのおばちゃんに数えてもらうときに、一種のカタルシスを覚えた。

私は今、貯金を切り崩しながら生きている。実家で生活するだけなら何年も暮らせる金額だ(追い出されなければ)。

しかしそれだけに、目減りしていく貯金額に嫌気がさしていくのだった。追い立てられるようで。いっその事、貯金がなくなってしまえば……と考えないこともない。


 アントルプルヌールなわたくし

今日も日本の田舎のクソ(失礼)暑い中をクルマで走らせた。図書館で涼もうと思ったのだが、人でごった返している(実家にはクーラーがない)。

「静かに読書をしたいだけなのに、そのスペースがない」と私は思った。

しょうがないので、図書館の駐車場の陽の当たらないところに車を停めて、そこで読書をすることにした。

私は「ひとりで読書をする空間」にかけては拘りを持っている。

無音ではなく、かといってうるさすぎないこと。明るすぎず暗すぎないこと(日本は大概、明るすぎる)。カフェインを適度に摂取すること。美的質的に優れた空間であること。空気は乾燥しており、適度に循環のあること。

他にもたくさんあるのだが、私は最適な読書空間を提供できる自信がある。いわばコーヒーやワインのマイスターのように、読書空間に造詣が深いのである。

それで、私はあたらしいビジネスを考えた。名づけて「Thinking space」である。

これは「ただ考えるだけの空間」であって、読書、インターネット、勉強をするスペースになる(ただしパソコンは持ち込み)。広い部屋にパーティションで区切られたデスクが連なっている。床は無垢のウォルナット、間接照明が柔らかく照らす。大きなパキラやドラセナの観葉植物。静かにサティが流れる。ヴラマンクやセザンヌの絵画などを飾る。これが私好みの「A室」である。

「B室」は受験生やビジネスマン向けのスペースで、パーティションで区切られたデスク、床は大理石調、デスクは合成樹脂、昼白色のLEDライト、機能的なチェア、サンスベリアやケンチャヤシなどのシャープな観葉植物を。目を休ませるための大型水槽に熱帯魚など泳がせる。

基本料金は一時間300円、三時間なら700円。八時間なら1500円。B室はもっと安くしてもよいかな。

で、管理人のおっさんは基本A室の受付で座ったままのんびり読書しているわけ。ときどき熱帯魚に餌あげたり。うるさい奴を追い出したり(鼻をかまずにずるずるやってるやつは出禁)。飽きたら最低賃金でだれか雇う。あるいは監視カメラとICカードで無人化できるかも。

おっさんの蔵書は本棚にあって、自由に読むことができる(店内貸与であれば著作権関係は問題ないらしい)。だからちょっと高くて買えない新著の「人はみな妄想する」とか、中古で高騰している「タオ性科学」とかも無料で読める。

このビジネスっておいしくないだろうか?ランニング・コストは電気代、家賃、wifi、ドリンクサーバーくらい。人件費はおっさんが読書の傍らやればいいだけ。だれにでもできる仕事だから、嫌になったら最低賃金でバイトを雇えばよい。

そこそこ人気は出ると思うんだよな。都心の美術館なんかいくと、この「意識高い」「ハイソな」雰囲気のなかでカントでも読んだら捗るだろうな、と思うでしょう。まあメインは受験生や浪人生、他は居場所のない高齢者、落ちついてサボりたい営業マン、変に意識の高いおばさんになってしまうだろうけど。

本来その役割は喫茶店が担っていたのだろうが、地方の喫茶店は入りにくい。それにコーヒー一杯で600円くらいとるし、妙に落ち着かない。漫画喫茶でもよいのだが、不潔感と退廃ムードが否めない。まあ都心だと、似たようなサービスの自習スペースがあるけどね。こちらは田舎にあってちょっとモダンでハイソな読書スペースとして打ち出す。潜在的需要はあると思う。

ちょっと銀行で金借りてみようかな。

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